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効率性を重視するカナダの薬学教育 004

  • 執筆者の写真: Shimpei Aoyama
    Shimpei Aoyama
  • 2017年2月8日
  • 読了時間: 2分

上記は、カナダのBC州にあるUBC (ブリティッシュコロンビア大学) の全体像です。

BC州にある、一番大きな大学であり、薬学部があります。

私はここUBCが提供しているCP3コースに参加してきました。

CP3コース in UBC

CP3コースは、主に外国(カナダ以外の国)で薬剤師免許をとった人を対象にしています。 このコースの目的は、国によって異なる外国人薬剤師の能力の向上と、法律や制度の違いなどのギャップを埋め、Canadian standardを満たす薬剤師のレベルにまで到達させることです。

非常に濃密なコースであり、求められるレベルも高く、非常に厳しいと感じました。

その中でも日本では絶対にないと思うような授業がありました。

毎週金曜日のLabという授業で、与えられた2−3時間以内に全ての課題を終えるという授業です。

与えられた課題は例えば、こんな具合です。

  • 患者からの薬の問い合わせ (電話応対)

  • 処方箋のパソコンへの入力

  • 医師からのVoice order (電話での処方オーダーのこと)

  • 投薬カウンセリング

  • 処方箋のTransfer (電話応対)

これらの課題に対して、教科書や文献を使って時間内に全てをこなさなくてはなりませんでした。

 一つ調べ物をしていたら、仮想薬局にある電話に自分あてに電話がかかってくる。電話応対で患者に聞かれたことを調べていたら、別の電話がかかってきて、医師から処方オーダーをリクエストされる。これらの応対をしながらも、処方箋をタイプしたり、カウンセリングができる必要があります。どういう順序でやるべきか、先にどっちをやるべきか、優先順位をつけて動かなくてはいけない。

また、実際の業務だとここにアシスタントやテクニシャンが入り、薬剤師は自分が一人だけなので、もっと複雑になります。薬剤師にしかできない業務は何か、アシスタントができることは何かを知った上で、指示を出し、リーダシップを発揮しなくてはならないでしょう。

幾つかの事を同時にすすめるMultitasking能力、効率よく働くことまでカナダでは求められます。

日本での教育であれば、課題が終わらなければ、居残りをして終わるまでやるか、家に宿題として持って帰ると思いますが、ここカナダでの教育においてそれはありません。

しかしながら、これはカナダだけでなく日本の薬剤師にも応用できることと思います。

また次回、つづきを書こうと思います。


 
 
 

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